
みなさんこんにちは。
いよいよ2020年も最後の月、12月を迎えました。
今年は新型コロナウィルス流行により、今までにない生活を考えなくてはならない1年でした。どうか皆様が健やかで穏やかな新年をむかえられることを心よりお祈り申し上げます。
それでは2020年最後の誕生石についてお話していきたいと思います。
12月の誕生石は「ラピスラズリ」と「ターコイズ(トルコ石)」の2つ。
ジュエリーのストーンと言えば色合いとその透明感を身に着けて楽しむイメージですが、ご紹介の2つはマットなブルーが印象的な宝石です。
じつはそれぞれ古代より、人々が天空の神と繋がるために使用されていますた。SFが好きな私としても掌に広大な宇宙を納めてしまったような特別な興奮を感じられる石です。
またその鮮やかな青さは、ラピスラズリは「ウルトラマリン」、ターコイズは「ターコイズ(ブルー)」というようにそれぞれが青色の別名の代名詞になっています。
ラピスラズリはその深いブルーと金色の輝きから夜空、ターコイズは日光の輝く青空のイメージがあります。それぞれに異なる鮮やかなブルーをジュエリーとして楽しんでみてはいかがでしょう。
ラピスラズリは金色の斑点が輝く群青の石。 石を意味するラテン語の『ラピス』と青(または天・神)を意味するアラビア語の『ラズリ』との創作語になります。顔料のウルトラマリンの原料として知られています。 和名では「瑠璃(ルリ)」と呼ばれ、仏教でいう七宝金・銀・瑠璃・珊瑚・琥珀・シャコ・瑪瑙)の一つに数えられ日本でも古来より珍重されてきました。 古代ローマの博物学者プリニウスはラピスラズリを「星のきらめく天空の破片」と表現しました。ラピスラズリの美しさを言い表すのにこれほどふさわしい言葉は他にはないでしょう。
瑠璃色・ウルトラマリンブルーのそれぞれの16進数での色表示。赤みを含む量に僅かな差がある。それぞれに美しい深いブルーです。
ラピスラズリは深い青とそこに浮かぶ金が美しい宝石です。 インディゴブルー、ロイヤルブルー、ミッドナイトブルー、またはマリンブルー等と様々に説明されるラピスラズリの色相は、わずかに緑がかった青からすみれ色がかった青で、深い色でありながらもその鮮やかさが特徴的です。 ラピスラズリの青い部分は主に「ラズライト」等の鉱物が集合したもので、夜空の星に例えられる金色の部分は「パイライト」、白い斑点は「カルサイト」になります。
ラピスラズリは多くの有名芸術家に愛された絵具、ウルトラマリンの原料としても使用されています。ウルトラマリンは「海の向こうから来た青」の意味で、多くは中東・中央アジアから地中海を経由してヨーロッパに運ばれた意味を持ちます。黄色が含まれた鮮やかな青色は何とも言えないほど素晴らしく、ラピスラズリだからこそ出せる色として評価されてきました。ラピスラズリの顔料の材料としての歴史は世界最古とも謂れています。そして宝石が原料であるウルトラマリンは実に高価で、その美しさに魅了された多くの画家を経済的に破綻させたと言われています。 有名な絵画の中ではフェルメールの名作「真珠の耳飾りの少女」の絵具に使用されています。あどけない少女の瞳と暗闇から浮かび上がる鮮烈なウルトラマリンのブルーが見るものを惹きつけてやみません。
紀元前3500年~紀元前525年頃、現在のイラク・クウェート南部を占めたシュメール地域の神話ではラピスラズリは金星を司どる愛と美の女神イシュタル(それより以前の名前はアヌンナ。天空神アンの子孫の意)が冥界を旅するときに身に付けた護符の天然石でした。 そして美の女神とラピスラズリの組み合わせは時と地域を超え、ローマ・ギリシャ時代の金星を司る美の女神、アフリディーテ(英名:ヴィーナス)に引き継がれます。そしてアフロディーテが愛を司る女神であったため、ラピスラズリは恋愛成就のパワーを持つとも言われています。
また古代エジプトでは天空と冥界の神オシリスの石とされました。 ラピスラズリは古代エジプトの人々にとって冥界への旅に不可欠なものと考えられていました。死者の身体をミイラにして保存する際には他の内臓とは異なり、心臓を特別に扱い、取り出した心臓は丁寧に元の場所に戻されるか、肺と一緒にカノプスという壺に保存されます。この時カノプスに納められた心臓の代わりに置かれたのが、ラピスラズリで出来た心臓の護符でした。 古代エジプトでは、人が死ぬと冥界の神オシリスの審判を受けると考えられていました。その際に取り出した心臓と女神マアトの羽毛を天秤にかけ、天秤が釣り合えば天国で永遠の命を得られ、どちらかに傾けば死者は天国に行けずに消滅してしまうのです。 天国で再生するための呪文が記された『死者の書』にも、”心臓の護符”はラピスラズリで作らなければならないと書かれており、ラピスラズリには魔力が込められていると考えられていたのでしょう。
装飾としてのラピスラズリとしてよく知られるのは、ツタンカーメン王のミイラの黄金のマスクがあります。見ていただいて分かるようにラピスラズリがふんだんに使用されています。金とラピスラズリの約3000年の時を経てもなお美しいコントラストに目を奪われますが、装飾の意味と同時に王の冥界への旅への準備であったのでしょう。
「成功の保証」「真実」「健康」「幸運」が石言葉です。
またラピスラズリの宝石としての力は邪気を退ける、そしてそれは外部からの邪気だけでなく自身の心の邪念も退ける力があると言われています。怒りや嫉妬などのマイナスな感情を払しょくしてくれ、そうしたマイナスの感情が生み出す危険からも守ってくれると言われています。
心にある誤った考え方を正し、判断力を高めるため、進むべき道に迷った時などに身につけるときっと所有者の力になってくれます。
ターコイズの和名は、「トルコ石」です。和名というと漢字の呼び名を想像しがちですが、ターコイズの場合、該当する呼び名は、トルコ石のみです。 「ターコイズ」という名前は、フランス語のpierre turquoise =「トルコの石」に由来しているといわれています。ですがその名の示す「トルコ」では産出されていません。 諸説あるのですが、一つにターコイズが中東からヨーロッパへ渡る際、トルコが貿易経由地だったため、またはトルコの行商人が欧州への販売を手掛けていた、等の説があります。 産地であった古代エジプトでは、ターコイズは「メフカト」(喜び・楽しみ)と呼ばれていたそうです。また13世紀まではトルコ石という名称わ使われず、美しい石を意味する「カレース」という名で呼ばれていました。
「ターコイズブルー」と言えば、鮮やかな緑みの青色を表します。先述した通り、「ターコイズ」は元々「トルコの石」を表す言葉でしたが、その石の持つ鮮やかなブルーを意味するようになりました。 ターコイズの理想的な色の表現でよく言われるのが、「アメリカンロビンの卵」という色味です。 アメリカンロビンとはコマツグミこと。綺麗な空色の卵を産むので、そうした表現が使われるようになりました。
またターコイズには他のストーンにはない特徴があります。石の表面に不純物が描く、マトリックスと呼ばれる模様です。その模様にも種類があり、スパイダー ウェブ(Spider Web)、スモーキーウェブ(Smoky Web)、ウォーター ウェブ(Water Web)などその形によって名付けられています。
日本の伝統色のなかからターコイズに近い色を探すと、「金春色(こんぱるいろ)」や「新橋色(しんばしいろ)」などがあります。
ターコイズは、地球上でわずかな場所にしか見られません。酸性で銅を豊富に含む地下水が下にしみこみ、リンやアルミニウムを含む鉱物と反応する、乾燥した不毛の地域です。
ターコイズの主な採掘地は、古代エジプトのシナイ半島、ペルシャ(現在のイラン)といった中東地域、アリゾナ州など米国の南西部、多くの宝石を産出する中国(チベットを含む)などで、古くから採掘されてきました。
またその世界各国で採掘されてきたターコイズの中で、最も美しく価値があるとされているのが「スリーピングビューティー」です。
スリーピングビューティとはアメリカのアリゾナ州グローブにあるスリーピングビューティー鉱山で産出されることが由来になっています。この鉱山の名前は童話の「眠れる森の美女」から来ており、鉱山を遠くから見た時に眠れる森の美女に見えることから名づけられたそうです。
この鉱山は2012年に閉山しているため新たにターコイズが産出されることはありませんが、スリーピングビューティーで産出されるターコイズは鉄をほとんど含まないため、本当に美しい混じり気のない空青色を発色しています。
最も古い時代から愛されてきた宝石の一つといわれている「ターコイズ」は、紀元前5000年前の世界四大文明と呼ばれるエジプト、メソポタミア、インダス、黄河文明の遺跡のあちこちで発見されています。 古代エジプトでは先に述べたラピスラズリとともにオシリスとイシス両神に捧げられていました。ネイティブ・アメリカン(インディアン)の間では「地球をとりまく美しい空」を表す神の石として、特に神聖視されていました。天や神の力が宿った聖なる石として崇められ、神の声を聞く儀式や、雨乞いなどに用いられたそうです。そして、父から息子へと代々受け継がれていきました。チベットでは三大医療石のひとつとされ、ペルシャ人の間では、新月の下でターコイズに願いを託すと幸運を呼ぶとされていました。
ターコイズの持つ魔力について、このような伝説が残っています。ローマ帝国の帝王ルドルフ2世は30年間大きなトルコ石を肌身離さず身につけていました。しかしある日うっかりとこの石を持たずに馬に乗ったところ、落馬し命を落としてしまいます。しかし侍医が皇帝のトルコ石を2つに割ると、その途端皇帝は目を開き、息を吹き返したという伝説が伝えられています。 この伝説が拡大解釈され、やがて”怪我から身を護ってくれる石”となっていったそうです。
芸術をこよなく愛したと伝えられるルドルフⅡ。ルドルフⅡを知らない方もこの野菜のみで描かれたルドルフⅡの肖像画は一度はご覧になられたことはあるのでは。
人物を野菜・果物・植物で描いた、こちらの変わった絵画、世界を支配したハプスブルク家当主であるローマ皇帝ルドルフⅡを、ローマ神話の果樹と果物を司る、豊穣の神ウェルトゥムヌスに見立てて描かれたものなのです。諸元素や季節のすべてを司る、皇帝による統治とその永続性が表現されているとされています。
政治的には無能、しかし文化的才能の豊かであったというルドルフⅡにぴったりな絵画とも言えます。
また装飾としては先述したラピスラズリで記載しました、ツタンカーメン王のマスクにはターコイズも使用されています。
またペルシャではモスクの中のタイルのように、神聖な場所を装飾するために用いられています。
ターコイズの石言葉は「繁栄、成功、強運、健康」。所有者にプラスの影響を与える石とされています。
先述したようにネイティブアメリカンの中では、父と子に代々受け継がれる石でもあったターコイズは、その伝統から「人から贈られることで、さらに神秘なる力を発揮し、持ち主を守護する」と考えられるようになりました。大切な方へのプレゼントにぜひオススメしたいストーンです。
それではラピスラズリ・ターコイズを使ったジュエリーをご紹介いたします。
この誕生石のブログでおなじみのPomellato(ポメラート)。人気のヌードシリーズ、マーマノンマーマシリーズそれぞれにラピスラズリ、ターコイズのジュエリーがございます。
BOUCHERON(ブシュロン)の人気シリーズ、セルパンボエム。このシリーズにもラピスラズリ・ターコイズ。
ブシュロンの創業者フレデリック・ブシュロンは、スネーク(セルパン)をモチーフにしたネックレスを妻ガブリエルに贈りました。 彼が留守の間、このジュエリーが彼女を守り幸せをもたらすと安心させたのです。以来、スネークモチーフのセルパンボエムはブシュロンにとって愛と保護を象徴するモチーフとなっています。
大切な方へのプレゼントとしてぜひおすすめなジュエリーです。
「花鳥風月」をテーマに、天然石やゴールドなどの素材を生かしたジュエリー
華奢で繊細なデザインで幅広い年代の女性に維持される”AHKAH(アーカー)”。 こちらのラピスラズリジュエリーは、AHKAHオリジナルカットのラピスのまわりに、レースのようにダイヤモンドをあしらった贅沢なネックレス。 誕生石を身に着けたいけれど、ラピスだけでは物足りない、という方にはぜひおすすめのネックレスです」。
ついに開催まで1週間を切りましたPomellato Fair。
ストーンの持つありのままの美しさを表現する「ヌード」コレクションをお楽しみ下さい。 フェア期間中、ポメラート商品をご成約いただいたお客様へオリジナルノベルティを進呈します。 ※数量限定ですので無くなり次第、終了とさせていただきます。
《お問い合わせ》
アイアイイスズeast
香川県高松市多肥下町1523-3
TEL 087-864-5775
営業時間/AM11:00~PM7:30
《お問い合わせ》
アイアイイスズVilla-je
香川県高松市丸亀町7-16
丸亀グリーン西館1F
TEL 087-822-5885
営業時間/AM11:00~PM8:00