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ドレスウォッチの雄 Breguet【ブレゲ】の真髄 ブレゲ数字とブレゲ針について

皆様はブレゲの時計と聞いた時にどのようなデザインを連想しますか?

シリーズ毎の違いはあるにせよ大多数のモデルには、ブレゲ数字という特有のデザインの数字とブレゲ針というこれもまた独特なデザインの針が採用されており、恐らく皆様が連想するブレゲの時計にも使われているのではないでしょうか。




まさにブランドらしさの象徴であり他のブランドでも採用されているこの2つのデザインコンセプトに今回は焦点を当ててみましょう。


▼前回のブログ

ドレスウォッチの雄 Breguet【ブレゲ】の真髄

2024.5.11(Sat)

世界5大時計ブランドとして名高いBreguet【ブレゲ】。 […]



ブレゲの凄さ その② 【ブレゲ数字とブレゲ針という2つの象徴】

 

 ブレゲ数字とブレゲ針が考案されたのは1783年。それまでのヨーロッパの時計はほぼ全てがローマ数字であったことが分かっています。それもそのはず。元々アラビア数字というのはインドから12世紀頃にヨーロッパへ伝わったと言われていますが、フランスやイタリアではカトリック教徒が多い為、異国の地から伝わったものは彼らからすれば受け入れ難かったのでしょう。それ以降も公的な書類から生活に使う品に至るまで長い間ローマ数字が使われていました。

ブレゲ数字

 その中でアブラアン-ルイ-ブレゲは自身の時計に、今までにないデザインの数字を採用したいという思いから数字が少し傾斜した独特な「ブレゲ数字」が生まれることになりました。シンプルで柔らかな印象のあるブレゲ数字は、現在ではブランドを語る上で大切な表現技法となりましたが当時からすればとても挑戦的な手法だったのかもしれません。



そんなブレゲ数字と同じ1783年にブレゲ針も考案されました。当時は様々な飾りがついた時計の針が多い中、ブレゲはシンプルで見やすい針を生み出すことになります。まるで林檎のように針の先端が膨らみ真ん中やや先端に穴の開けられた針です。今ではブレゲ針と名付けられ馴染みのある針ですが、皆さんなぜ穴が開いている?と感じたことはありませんか?

 

実はこれにはキチンとした理由があります。ひとつは長針と短針が重なってしまった時に下にある短針を目視するため。そしてふたつ目は文字盤の表記と針が重なってしまった時には、文字盤側の数字を隠れないようにするため。どちらも視認性を第一に考えた機能美なのです。さらに膨らんだ箇所のやや先端よりに穴を開けるのは、意識を文字盤の外側に向け無意識であっても時刻を読み取りやすくするためでもあります。

 

ブレゲ数字とブレゲ針。どちらも慣れ親しんだディティールではあるものの改めて見てみると非常に考え抜かれた理由が存在しております。このふたつのディティールを採用し現代的なエンジンを搭載したモデルに「5177シリーズがあります」

5177BB/29/9V6

BREGUET / ブレゲ
クラシック 5177 5177BB/29/9V6

価格:¥4,224,000(税込)

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5177BB/29/9V6

BREGUET / ブレゲ
クラシック 5177 5177BB/2Y/9V6

価格:¥4,224,000(税込)

商品ページを見る


さらにこの2本は文字盤に特殊な釉薬を塗布し約1000°になることもある高温の窯で焼き上げたエナメル文字盤を採用しております。どちらも現在在庫ございますので是非店頭でご覧下さいませ。







 

また次回もあまり深く知られていないブレゲのディティールの意味をご紹介させて頂きます。

BREGUET / ブレゲ

1775年に創業したスイスの時計ブランド、ブレゲは、高級複雑機構時計の優れた製造技術で知られています。そのデザインには「コインエッジ」や「ブレゲ針」やブランド独自の「ブレゲ数字」が含まれます。また、自動巻き機構の発明者としても有名で、現在でも多くの自動巻き時計に採用されています。

この記事の監修者

山口 喬之(やまぐち たかゆき) 役職: セールススタッフ

大学時代に機械式時計の芸術性に心を打たれ、時計業界で働くことを決心。スタッフとしてだけでなく一時計ファンとしての対応を心がけている。

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