TOP
特集・コラム一覧
西欧諸国の為政者たちが愛した『Breguet / ブレゲ』

WATCH

西欧諸国の為政者たちが愛した『Breguet / ブレゲ』

#ブレゲ

アイアイイスズ本店

2024.2.23(Fri)

皆様こんにちは。
急に冬が終わったような暖かな陽気に、突然冬眠からたたき起こされたカエルのような気分になる今日この頃です。

学生時代は日本史専攻であったにもかかわらず、社会人になってからは観劇が趣味になりまして、その影響ですっかり西洋史にはまっております。
今回は舞台や映画でも描かれる、歴史上のKingやQueen達、また偉大な政治家も生涯身につけた「時計業界のレオナルド・ダ・ヴィンチ」こと『Breguet / ブレゲ』をご紹介いたします。

ブレゲと言えば、時計愛好家であれば知らぬものはいない、最も古い歴史を持つ時計ブランドです。

ブレゲは1775年の創設以来、世界最高峰の時計ブランドのひとつとして群を抜く地位を絶え間なく維持してきました。
傑出した科学者で技術者でもあった創業者アブラアン-ルイ・ブレゲは、時計に高精度や信頼性をもたらす革新を常に追求しました。彼はまた、1801年に特許を取得したトゥールビヨンをはじめ、自動巻機構、初の腕時計やパラシュート耐衝撃機構、「アップルハンド」と呼ばれるブレゲ針など、時計の分野におけるさまざまな発明の考案者でもありました。
さらに、時計にネオクラシック・スタイルを取り入れた創始者でもあった、彼のシンプルで洗練され判読しやすいデザインはブレゲのトレードマークになり、その後の多くの時計ブランドの美的デザインに影響を与えました。
ブレゲのこの革新的精神は、ブランド創業当初から世界の政治、経済、金融の分野で一流の人物として活躍する数多くの人々を魅了してきました。

卓越した地位と専門技術、そして情熱。1775年以来ブレゲは、自らの遺産を継承しながら未来を見据えたコレクションをもって驚きと感動を与え続けるブランドです。

画像参照:https://www.breguet.cn/cn/%E5%AE%9D%E7%8E%91%E5%85%AC%E5%8F%B8/%E8%A1%A8%E5%8E%82/%E7%8E%9B%E4%B8%BD%C2%B7-%E5%AE%89%E6%89%98%E7%93%A6%E5%86%85%E7%89%B9%E6%80%80%E8%A1%A8

画像参照:https://www.breguet.com/jp/%E5%B9%B4%E8%A1%A8/1747-1800/%E8%91%97%E5%90%8D%E3%81%AA%E9%A1%A7%E5%AE%A2%E3%81%9F%E3%81%A1/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E7%8E%8B%E5%A6%83%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88-7027

王侯たちが愛したブレゲウォッチのもっとも有名な例と言えば、日本人でも知らぬ者はいない悲劇のフランス王妃「マリー・アントワネット」からの受注を受けた『No.160』、そしてその復刻版『No.1160』でしょう。
ブルボン王朝の終焉間際のベルサイユ宮殿を華やかに彩ったアントワネットの望んだ時計は、当時もっとも先進的であり、豪華であり、高機能でありかつエレガントでした。
しかしフランス革命が勃発、実際にアントワネットは出来上がったブレゲウォッチを手にすることはなく、時計が出来上がったのは1827年、アントワネットの死から34年経過していました。

画像参照:https://www.breguet.com/jp/%E5%B9%B4%E8%A1%A8/1747-1800/%E8%91%97%E5%90%8D%E3%81%AA%E9%A1%A7%E5%AE%A2%E3%81%9F%E3%81%A1/napol%C3%A9on-bonaparte-7053

画像参照:https://www.breguet.com/jp/%E5%B9%B4%E8%A1%A8/1801-1823/%E8%91%97%E5%90%8D%E3%81%AA%E9%A1%A7%E5%AE%A2%E3%81%9F%E3%81%A1/alexandre-1er-tsar-de-russie-7132

アントワネットと夫のルイ16世が亡くなった後、いち軍人から『フランス人民の皇帝』となった「ナポレオン・ボナパルト」、そしてその成り上がり皇帝を1812年のロシア遠征で打破することになる、ロシアの由緒正しい皇帝(ツァーリ)「アレクサンドル1世」もブレゲの時計の愛用者でした。
1806年、フランス・ロシア・プロイセン間で締結されたティルジット条約の話し合いの場、ネマン川の筏の上でナポレオンとアレクサンドル1世は実際に会っています。その時はまだアレキサンドルはブレゲ所有者ではないはずですが、ひょっとすると欧州の覇者が所有するブレゲウォッチを目にしたかもしれません。

一方は破格で豪胆（それ故にセントヘレナ島に流され、客死）、一方は優美で複雑な性格(それ故に晩年は内に篭り、急死)であった、相対する2人の皇帝の軍服にブレゲの時計が納められていたかと思うと感慨深いものがあります。

ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男　原題：“Darkest Hour” バナー画像

画像参照:https://www.bitters.co.jp/churchill-movie/

そして近年映像作品として最もブレゲウォッチが印象的に使用されたのが、「ゲイリー・オールドマン」主演『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男(原題：“Darkest Hour”)』になります。
こちらの作品は、第90回アカデミー賞で主演のゲイリー・オールドマンさんが主演男優賞、彼の特殊メイクを担当した日本人辻一弘さんがメイクアップ & ヘアスタイリング賞を受賞したことで記憶されている方もいらっしゃるかと思います。
主演のゲイリー・オールドマンはチャーチルを演じるため、体格を大幅に変える必要がありました。当時映画の特殊メイクからは身を引いていた辻さんをゲイリー・オールドマン自身が「君が仕事を受けないなら、僕はこの映画(チャーチル)から降りる」と口説き落した、という逸話があります。

ゲイリー・オールドマンと言えば、英国屈指の名優として有名ですね！『ハリーポッター』シリーズのシリウス・ブラック、『バットマン』のゴードン警部補、『レオン』の汚職警官のノーマン…など、視聴者の記憶に残る名演を映像に残されています。

私がゲイリー・オールドマンを知った作品はそんなに古くなく、2012年公開『裏切りのサーカス(原題:"Tinker Tailor Soldier Spy")』でした。以前コラムにさせていただいた「ベネディクト・カンバーバッチ」さん主演BBC『SHERLOCK』にはまりたての私が、彼の出演作を片っ端に観まくっていた頃に出会った作品です。
改めて観直すとベネディクトさんもお若い！笑

スパイ映画の国、英国らしい重厚感があり、死を描いた作品でありながら淡々とし、それでいて人間味もある物語性に引き込まれました。ぜひ一度は観ていただきたい作品になります！出演のキャスト陣もかなり豪華です!!

画像参照:https://www.breguet.com/jp/%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%B2%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%AF/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%B3%EF%BC%9A%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%B2%E3%80%81%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%AB%E5%8D%BF%E3%81%AB%E6%95%AC%E6%84%8F%E3%82%92%E8%A1%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%80%8C%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%80%8D%E3%82%92%E4%B8%BB%E5%82%AC

さて今回は『ウィンストン・チャーチル』内で使用されているブレゲウォッチのお話。
作中に使用されているのは、ブレゲ社自身が作成した、チャーチル元首相愛用の「No.765」(彼はその懐中時計を "Turnip"(カブ)と愛称で呼んでいたそう)のレプリカになります。
映画の中でチャーチルがその「カブ」を見るシーンは意外とたった1場面、議会で戦時内閣の首相として初めての演説を行う直前。
恐らくこれから戦線を率いる自分の未来、その際に自分や家族、国民にののしかかる重圧や責任についても考えを及ばせていたのではないでしょうか。

この映画は激動の時代を、英国の為政者・そしてナチスドイツの対抗者として迎え撃ったチャーチルの重責と苦悩、それでなお失われないユーモアさと人間性を美しく描いています。
チャーチルが重大な決断を下す議会のシーンでは灯りが抑えられ暗く、天窓から差し込む日光がスポットライトのようにチャーチルを照らします。（まさに演劇の国!!）
その際にブレゲの懐中時計を繋ぐ大ぶりなアルバートチェーンがキラリと輝き、それはまるでチャーチルの人間性への賛歌、または蛮行へ対抗する英国民、ひいて人間の勇敢さへの称賛のように観えます。

ブレゲ　『Classique / クラシック』　は、元々ブレゲの懐中時計時代の名品を腕時計としてよみがえらせるべく作成されたコレクション。

クラシックコレクションには、見やすさ、高精度、無駄のない洗練されたデザインという時計の理想的な姿が表現されています。初代ブレゲが手がけた姿をそのままに、現代的なエッセンスを加えたこのコレクションは時を超え、タイムレスな魅力を放ちます。

クラシック 5277 5277BB/12/9V6

価格：¥2,959,000（税込）

キャリバー 515DR
防水:3気圧
ケース径：38mm

商品詳細を見る

クラシック 5177 5177BB/2Y/9V6

価格：¥3,608,000（税込）

キャリバー 777Q
防水:3気圧
ケース径：38mm

商品詳細を見る

トラディションオートマティックレトログラードセコンド 7097 7097BB/G1/9WU

価格：¥5,104,000（税込）

キャリバー505SR1
防水:3気圧
ケース径：40mm

商品詳細を見る

クイーンオブネイプルズミニ 8928 8928BR/51/944 DD0D3L

価格：¥5,533,000（税込）

キャリバー 586/1
防水:3気圧
ケース径：33 x 24.95 mm

商品詳細を見る

クラシックコレクションをもっと見る

いかがでしたか。
伝統あるタイムピースは、時を刻むとともにその歴史を人々のそばでつぶさに見、その身に刻んできたのでしょう。
歴史の転換点ごとに為政者たちが身に着けていた技術と源流を同じにする時計を、現代の我々も目にしているのかと思うと、ブランドの持つ重さ・奥深さをより楽しんでいただけるかと思います。

王侯や貴族たち、政治家たちを魅了したブレゲのタイムピースをぜひ当店にてお手に取ってご覧いただきたいです。

Breguet / ブレゲは、2024年3月1日より価格改定を予定しております。この機会にぜひアイアイイスズ本店までお越しください。

※掲載価格は2024年2月現在のものです

← 戻る

この記事の監修者

合田資格: カラーコーディネーター1級
役職: Webスタッフ

アイアイイスズでブライダル・ジュエリーのWeb制作担当。外画俳優・ジュエリーが好き。最推しはMads Mikkelsen。ジュエリーはBOUCHERON(ブシュロン)のセルパンボエム・Pomellato(ポメラート)のヌード・MESSIKA(メシカ)のラッキームーヴなど、カラーストーンジュエリー推しです。