皆様こんにちは。
知れば知るほど奥が深いのがタイムピースの世界ですが、ムーブメントを知ることでより深くその世界を理解することができます。
ブライトリングは、創業から140年、革新的なタイムピースをいくつも生み出し、時計業界を牽引してきました。
今回は、そんなブライトリングのタイムピースを最強たらしめる自社キャリバー「B01」についてご紹介いたします。
キャリバーってなに?
B01についてご説明する前に、まずはキャリバーとはなにかについてお話していきます。
一般的にキャリバーとはムーブメントの事を指します。
端的に言うと、時計の中身の機械のことです。
そもそも「キャリバー」という言葉は、もともと銃器の用語でした。
弾丸のの直径、ある直径の弾丸を発射するために使用される銃器の銃身内径を指す言葉として使われていました。
高級時計財団(FHH)によると、この言葉が時計用語として初めて使われたのは1700年代前半で、主にフランス語圏で使われ始めたのだとか。
時計業界に流入した当初は、銃器と同じく、ムーブメントやその中のパーツのサイズを示すために使用されていました。
ですが共通して、どちらの業界でも、換喩的に寸法が指し示すそのものを「キャリバー」と呼ぶようになりました。
マニュファクチュールキャリバーってなに?
キャリバーの中でも、一貫して自社で製造するものをマニュファクチュール、部品等を他社から仕入れて組み立てるものをエタブリスールと呼びます。
両者にはそれぞれに違った魅力があります。
マニュファクチュールはすべてを自社で製造するため、それだけコストがかかり、高額になります。
しかしマニュファクチュールは、必要とされる技術の高さゆえにブランドの価値を飛躍させる指標であるともいえます。
高級時計市場の隆盛は、マニュファクチュールキャリバーの台頭に起因する部分もあるのです。
反対にエタブリスールは、分業体制での製造に伴って価格が抑えられています。
ただしブライトリングに関しては、ETA社やセリタ社から購入したムーブメントを、一旦すべてバラバラに分解し、精度を調整したうえで再度組み立てている為、エタブリスールにも相当な情熱を捧げていると言えます。
B01ってどんなキャリバー?
ではいよいよブライトリングの努力の結晶、「B01」についてご紹介していきます。
B01は2009年、ブライトリング創業125周年の年に完成した、ブライトリング初のマニュファクチュールキャリバーです。
2004年から開発が始まり、5年の歳月をかけて誕生しました。
スイスのラ・ショー・ド・フォン郊外にある「ブライトリング・クロノメトリー」にて製作されています。
それまでブライトリングのクロノグラフモデルの多くは、B17というエタブリスールキャリバーを搭載していました。
今回はこのB17と比較しつつ、B01の特徴について解説していきます。
特徴① 24時間いつでも日付を変えられる。
皆様は、時計のカレンダーを早送りしてはいけない時間帯があるのをご存知でしょうか。
通常の時計は、針が夜8時頃から朝4時頃を指している時は、カレンダーの早送りは禁止されています。
B17も例外ではなく、この時間帯に日付を変更しようとすると、カレンダー機構の歯車が無理やり動くことになり、故障の原因となるのです。
この日付変更禁止時間帯が、B01にはありません。
いつでも好きな時にカレンダー機構を操作できるのです。
B01の他にも、ブライトリングではスーパーオーシャンヘリテージなどに搭載されているB20というキャリバーが、日付変更禁止時間帯のないムーブメントとなっています。
ただし、B20はロレックスの姉妹ブランドであるチューダーのムーブメントを参考に作られたものであるため、B01とは別の機構が採用されています。
特徴② モジュール構造による高いメンテナンス性
クロノグラフモデルのムーブメントには、3針を制御する部分とクロノグラフを制御する部分が存在します。
通常この2つは独立しておらず、3針のムーブメント部分をメンテナンスするために、クロノグラフの部分を1パーツずつ外してく必要があり、核となる部分に到達するまでに相当な時間と手間がかかります。
ですが、B01では、クロノグラフムーブメントが一つのモジュールとして搭載されています。
つまりムーブメントの中心部をメンテナンスしたい時、いくつかのネジを外すだけでクロノグラフモジュールがごっそり外れて、すぐに中心にたどり着くことが出来、メンテナンスをスムーズに行うことが出来るようになります。
B01の開発チームに、アフターサービスの技術者が参加していたことが、このモジュール構造採用に大きく関わっていると考えられます。
特徴③ 国際保証期間が5年間
マニュファクチュールキャリバーの利点としてほかに挙げられるのは、保証期間の長さでしょう。
ブライトリングのタイムピースにおいては、一部例外はありますが、エタブリスールが2年、マニュファクチュールが5年間の保証期間であることが多いです。
余談ですが、ブライトリングブティック高松では保証期間延長の無償キャンペーンを行っております。
マニュファクチュールであれば、プラス3年の8年間、エタブリスールならプラス2年の4年間に延長が可能です。
保証期間は長くて困るものではありませんので、お買い求めの際は保証に関してもお問い合わせいただければと思います。
特徴④ パワーリザーブが約70時間
パワーリザーブとは、手巻きまたは自動巻きでゼンマイを最大まで巻き上げたとき、最長どのくらいの間放置しても動き続けるかを示す指標です。
以前のB17のパワーリザーブが約40時間前後であったこともあり、かなりの長時間放置しても動き続けてくれます。
パワーリザーブ約70時間ともなると、金曜日に時計を外し、週末一切つけていなくても週明けの月曜日にそのまま着用して頂ける計算です。
それだけでなく、動力が強く伝わる時間が長くなるため、時計の精度(1日に生じる誤差)が安定します。
B01を搭載しているモデル
ここからは、実際にB01を搭載しているモデルについてご紹介していきます。
ブライトリングの中でもかなりの割合を占めています。
なお、ご紹介するモデルは、現行品または店頭在庫品のみとなりますのでご留意ください。
ナビタイマー
ナビタイマーでは41ミリ、43ミリ、46ミリのクロノグラフモデルにB01が搭載されています。
ただし、店頭在庫品では2024年に250本限定で発表された「ナビタイマー41コスモノート」には24時間表示自動巻きのB12というキャリバーが搭載されています。
こちらのモデルについては別途ご紹介しておりますので、合わせてご覧くださいませ。
【ブライトリング】140周年を記念した新しいコスモノートが登場!2024.4.12(Fri)
クロノマット42&スーパークロノマット44
クロノマットのクロノグラフモデルにも、B01が採用されています。
先日発表されたチタンモデルも、同様にB01搭載となります。
チタンクロノマットに関しても、過去にご紹介させていただいておりますので、そちらも合わせてご覧くださいませ。
【ブライトリング】クロノマットにチタンモデルが登場!2024.4.11(Thu)
アベンジャー44
アベンジャーのクロノグラフモデルについては、現在店頭にあるものはすべてB01搭載モデルとなります。
「アベンジャー44ナイトミッション」「アベンジャー44ブルーインパルス」も同様です。
プレミエ42
プレミエでは現在、42ミリのクロノグラフモデルがB01搭載モデルです。
40ミリのプレミエには手巻きのB09が搭載されています。
スーパーオーシャンヘリテージ44
スーパーオーシャンヘリテージでは現行品の42ミリクロノグラフモデルにB01が搭載されています。
ただし、現行品は横目のモデルです。
縦目の42ミリクロノグラフモデルにはエタブリスールの自動巻きキャリバーB13が搭載されています。
トップタイム
トップタイムのクロノグラフモデルはほぼすべてにB01が搭載されています。
デウスの3つ目のモデルにも、トライアンフの2つ目のモデルにも、同様にB01搭載となっています。
最後に
今回は、ブライトリングの最強キャリバー「B01」についてご紹介致しました。
B01搭載のタイムピースでは、どれもケースバックのサファイアクリスタル越しに、B01の様子を覗き見ることが出来ます。
もしご拝読頂いて、興味を持っていただけたら、是非一度店頭で実際にご覧頂きたいと思います。
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