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【OMEGA】オメガ新作 スピードマスター ムーンフェイズ 43MM! ref.304.30.43.52.01.001 , 304.30.43.52.06.001

月は出ているか?


オメガは2025年新作モデル スピードマスター ムーンフェイズを発表しました。

2025年1月21日追記
・ブティック限定モデルでした!

・43mm

・月隕石のムーンフェイズ

・文字盤はブラックとブルーの2種類

・手巻きクロノグラフcal.9914

・定価は¥2,640,000(税込)


最大の特徴は、メテオライトの文字盤と、文字盤とは別に月の隕石を使って両半球の月の満ち欠けを同時に表示するムーンフェイズ表示です。


今回もまた文字盤違いでグレーとブラックの2種類のスピードマスター ムーンフェイズが発表されました。


スピードマスター ムーンフェイズ 43MM
ステンレススティール
ref.304.30.43.52.01.001

スピードマスター ムーンフェイズ 43MM
ステンレススティール
ref.304.30.43.52.06.001



 

文字盤はそれぞれメテオライトをベースにPVDコーティングで仕上げられています。


特徴的なトムソン(ウィドマンシュテッテン)構造はこの時計を自分のものと証明できる非常に分かりやすい目印。

各モデルは、それぞれ以下のようなデザインとなっています。

グレー文字盤:ブルーの針とインデックス、ブルーのサブダイアル 

黒文字盤:シルバーの針とインデックス、ブラックのサブダイアル



この新しいスピードマスター ムーンフェイズの最大の魅力はムーンフェイズまさにそのものでしょう。

月からの隕石を使ったこの新しいムーンフェイズの試みはスピードマスターにとって一番しっくりくる要素ですね。

この月を表すパーツは大理石のような質感でリアルさを実現し、ムーンフェイズ周辺の星々の配置は、人類が初めて月面着陸した1969年7月21日のスイス ビエンヌから観測された夜空を忠実に再現しています。

スピードマスターが本質的に結びついている月との精神的なつながりが伺えます。




ケースサイズは43mm。

スピードマスタークロノスコープと同じです。

 

まぁ、ベースムーブメントも同じなので、厚さも含めてサイズ感はクロノスコープに近くなります。


ブレスレットはラグ幅21mm、バックル幅15mmという6mm絞り。

 

手首に優しく快適設計となっております、といった感じでしょうか。

いや、これすごい絞ってますよね。

 

 

手巻きにした分、重心が低いので装着感はそこまで心配しなくても大丈夫なんじゃないかと。

まぁ、これで装着感が悪かったらクロノスコープ発表の時に時計愛好家(辛口)から叩かれていると思いますし。



ベゼルはセラミック製。
耐傷性があります。

44mmの自動巻きスピードマスターはセラミック製ベゼルで、43mmのクロノスコープはアルミ製ベゼル。
この43mmムーンフェイズはセラミック製ベゼル。
この際ベゼルは全てセラミック製に統一してはどうか。


防水は5気圧50M。


泳げはしませんが雨風手洗い水飛沫くらいなら全然問題ないでしょう。
日常的な防水性も十分に備えています。




さて、今回の新しいスピードマスター ムーンフェイズのムーブメントは、自動巻きクロノグラフ キャリバーcal.9904から自動巻き機構をオミットした新開発の手巻きcal.9914です。


このムーブメントは長年にわたってスピードマスターを支え続けてきたcal.9900シリーズをベースに開発されたcal.9904の発展を目指し、手巻き式を採用することでより薄型化を実現しています。


パワーリザーブ60時間
日差0〜+5秒以内
15,000ガウスの優れた耐磁性能
コーアクシャル脱進機搭載
METAS認定取得
ジュネーブウェーブによる美しい装飾


手巻き式を採用したことで、ムーブメントの美しさを控えめに鑑賞するだけでなく、ケース厚を13.6mmに抑えることができました。


従来の自動巻きムーンフェイズモデルが16.9mmだったので相当な薄型化ですね。



さて、ここからは余談です。


過去のメテオライトを使ったスピードマスターを見ていきましょう。



オメガがスピードマスターに宇宙由来の素材を使う試みは、2010年に発表された下記のモデル”スピードマスター アポロ・ソユーズ(ref.311.30.42.30.99.001)”が初でした。

アメリカとソ連という2つの超大国が共同して一つのプロジェクトを実行したこのアポロ・ソユーズテスト計画は緊張緩和の象徴であり、熾烈をきわめた宇宙開発競争の終わりを告げるものでした。


ちなみに1975年に発売されたアポロ・ソユーズ限定モデル(ref.ST145.022)は今や遥か遠く手の届かない価格になってます。

via.sothebys.com



続く2016年には”グレーサイド オブ ザ ムーン(ref.311.63.44.51.99.001)”を発表。


グレーのセラミックケースにギベオン隕石特有のトムソン模様を再現した文字盤は、宇宙への憧れをより芸術的な方法で表現しています。

 

また、手巻きスピードマスターのムーンフェイズといえば近年再評価されて人気が出てきた44MM/4つ目/アベンチュリン文字盤(Ref.311.30.44.32.01.001)もありましたね。

あの頃はスポーツウォッチ=無骨こそ真骨頂、みたいな感じだったし、スピマス アベンチュリンが飛ぶように売れた記憶がなくてですね、ちょっと時代が早かったかも知れません。
今あったら相当数売れると思うんですけどね。


ちなみにこの4つ目アベンチュリンは現在ブルーセラミックのムーンフェイズ(ref.304.93.44.52.03.002)として転生しています。


過去に作られたモデルを追ってみて、今回の新作はいろいろ実験的な試みの集大成ともいえるモデルです。



最後に気になる定価ですが、新しいスピードマスター ムーンフェイズの価格は¥2,640,000(税込)です。

 

こちらは先ほどのブルーセラミックのムーンフェイズや、ブレスレット付きの従来のスティールモデルと比較すると高めのプライシング。

 

しかし、実際の隕石を使用した文字盤、そして月隕石のムーンフェイズ、新しいムーブメント、そして細部まで行き届いた仕上げを考慮すると、メテオライト好きにとっては魅力的なタイムピースと言えるのではないでしょうか。


スピードマスターの伝統を受け継ぎながら、新たな技術と素材で進化を遂げた本モデルは、オメガの技術力と創造性を示す重要な一歩となることでしょう。


この新型スピードマスター ムーンフェイズは、すでにオメガブティックで発売が開始されています。

2025年1月21日追記
ブティック限定モデルなのでオメガブティック以外には入荷しません

下記の通り、2024年1月16日の記事には「1月17日に直営ブティックで発売した後、順次正規取扱店にも展開する。」って書いてあるので、この時点ではそういうことだったのでしょう。

 

スピマスプラチナがブティック限定じゃなくてこのスピマスメテオがブティック限定って、本当にブティック限定なのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。

入荷すると思って書いてたあの気持ちを返してくれ。


私たち時計専門店への入荷は追って行われる予定です。

実機のご確認をご希望の方には、入荷次第ご連絡差し上げますので、店頭でご覧ください。


月はいつもそこにある


また次回お会いしましょう。

 

この記事の監修者

ミサキ

見た目で選んだり仕上げに感動したり、はたまた予算で決めることもあれば目的で選ぶことも。
わずか50mm四方の中に、技術と意匠と芸術その他諸々が同居する腕時計の魅力。まさに沼。
EYE EYE ISUZU で腕時計の世界が広がります。

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